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| 環境ホルモンとは | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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環境中に放出された人工化学物質が、動物の生体内に取り入れられホルモンのように作用したり、本来のホルモン作用を妨害するなど、生体内の内分泌系をかく乱する作用がある化学物質のことをいいます。 「環境ホルモン」という呼び方は、かく乱されるのはホルモン作用だけではない等、専門家の間では科学的でないという議論もありますが、簡潔で呼びやすく、私たちのごく身近に存在する物質であることを象徴しており、この基準の中でも、「環境ホルモン」という呼称を使用しています。 |
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生活クラブの自主基準の中では、原則として旧環境庁が98年5月にリストアップした67物質および重金属3物質の70種類を「環境ホルモン」と呼び、その不使用を推奨しています。 研究団体などが指摘する他の物質については、疑わしい物質として注目し、情報把握に努めます。 98年に、環境庁がリストアップした67物質の中で、代表的なものが、ごみを燃やしたときに非意図的に生成される史上最強の毒物「ダイオキシン」や人類の負の遺産である「PCB」で、急性毒性だけでなく発がん性等も指摘されている猛毒物質です。 また、一番多くリストされているのは、殺虫剤や除草剤などの農薬類で約40種類、そのうち約20種が現在でも使用されています。 |
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これらの化学物質への日本の対策は、化学物質の審査および製造等の規制に関する法律や農薬取締法、食品衛生法等で規制してきましたが、これらの規制は過去に具体的な被害が発生した物質への規制やこれまでの毒性概念に基づく規制でしかなく、疑わしい物質やpptやppbレベルで作用する環境ホルモン問題を解決することができません。 さらに、これまで不活性物質としてその物質があまり心配されてこなかったプラスチックの原材料や添加剤なども13種類がリストされています。 その中には、発がん性の疑いのあるフタル酸エステル類やビスフェノールA(BPA)等も含まれています。 プラスチック容器からBPA溶出基準を定める食品衛生法では2.5ppm以下とされていますが、その数千分の一のppbレベルで環境ホルモン作用があるとされています。 これらのプラスチック類は、上記の化学物質に比べて環境ホルモン作用は弱く、比較的代謝されやすいのですが、その生産量は数百倍から数千倍に上るため、影響が懸念されます。 現在、環境ホルモン物質としてリストアップされているのは、非意図的に生成される物質や、これまでも毒性が高いとして規制されてきた化学物質、さらには不活性物質といて多用されてきたプラスチック類をも含んでいます。 したがって、今使われているすべての化学物質にその疑いがあると推測され、環境ホルモン問題は、化学物質に依存し豊かさを追い求めた人類への警鐘であるといえます。 |
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たとえば、ビスフェノールAの環境中濃度を調査した環境庁の調査(1996年度化学物質環境安全性総点検調査)では、水質から10ppb〜268ppbレベルで検出されています。 また日本では、環境中に拡散したダイオキシン類を食べ物などから0.26〜3.26[pg-TEQ/kg体重/day]摂取しています。 (環境庁ダイオキシンリスク評価研究会) もともと、ホルモン自体の血中濃度が1ppt〜1ppbレベルであるため、環境ホルモンも同程度の濃度で作用します。 研究室の実験では、培養した乳がん細胞(MCF-7)が2〜5ppbレベルのビスフェノールAで増殖するという報告もされています。 下表のとおり、環境ホルモンが原因とされる野生動物の異常が数多く報告されています。 脊椎動物である魚類とヒトの内分泌系は多くの類似点があり、また、生物濃縮による食物連鎖の上位にある鳥類への影響は、さらに食物連鎖の頂点に立つヒトへの影響が類推され、人体影響が強く懸念されます。 |
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内分泌かく乱化学物質問題に関する研究班中間報告書(環境庁)より
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身体機能がある程度完成している大人であれば、たとえ影響を受けたとしても原因物質が排除されれば元に戻る(可逆的変化)が、身体機能をこれから作ろうとする胎児期の場合は、不可逆的な影響を受け、元に戻ることができないことが動物実験で確かめられています。 また、母体内にいながら男の子がきちんと成長できるのは、母体の女性ホルモンを分解する機能があるからなのですが、偽のホルモンである環境ホルモンには全く機能できず、その影響を大きく受けてしまうのです。 化学物質の毒性については、これまで私たちの生命や健康に影響を与える毒性として、急性毒性や発がん性などの毒性概念が最大の関心事でした。 そのため、国は農薬や食品添加物等について、動物実験から一日摂取許容量を算定し、その評価を確認してきたのです。 一日摂取量(ADI)=人が一生涯摂取を続けても影響を受けないとされる一日に摂取できる量で、動物実験で全く毒性がないとされる最大無作用量に、安全係数をかけたもの。 (動物実験結果をヒトに置き換えるために1/10をかけ、さらに個人差を配慮して1/10をかけてきめられています。) ダイオキシンなどでは、耐容一日摂取量(TDI)と呼ばれています。 ところがこの環境ホルモン問題は、従来に毒性概念を超えた新たな課題として、私たち全人類に問われています。 つまり、これまでは、ある化学物質について毒性がないと評価してきた一定量以下の使用の場合でも、生体内のホルモン作用をかく乱し、特に胎児への影響は取り返しがつかないおそれがあるのです。 そのため生活クラブでは、「疑わしきは、使用せず」を原則に、今現在、実現可能なところからできうる限りの回避策を実施し、「安全・健康・環境」生活クラブ原則に基づく消費材基準の中でも、その不使用を推奨しています。 |
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